GRB型SUBARUインプレッサWRX STIはSP3Tクラス5位
RESULT
- SHIMIZU KAZUO
- HATTORI NAOKI
- MATSUDA KOHJI
- YOSHIDA TOSHIHIRO
DETAIL
この年より、STI独自プログラムとしてのニュルブルクリンク24時間レース参戦がスタート。STI車両実験部長(当時)辰己英治の指揮のもと、清水和夫、吉田寿博、服部尚貴、松田晃司のドライバー4人でSP3T(排気量2Lターボ)クラスにエントリーしました。出場マシンのGRB型SUBARUインプレッサWRX STIは、前年の車両に改良を加えたもので、カーボンボンネットなどで軽量化を進め、ホイールサイズ変更、より安全性が高く低重心化に寄与するロールケージの採用などで運動性能の向上を図っています。また、マシンメンテナンスやレース運営に関わるメカニックもSTIメンバーで構成し、社員の実戦経験を積む場として活用しています。
ニュルブルクリンクは高地にあり、特にノルドシュライフェ(北コース)は深い緑の森に抱かれた丘陵コースのため、天候の変化による不安定な路面コンディションが特徴のひとつです。夜間にここで足下をすくわれ、リタイヤに追い込まれるマシンも多く、「緑の地獄」という別名で呼ばれることもあります。しかし、悪いコンディションでこそ優れた性能を発揮するSUBARU AWDマシンにとっては、アドバンテージを確保できるチャンスでもあります。ところが、この年はレース中にまとまった雨が降らず、大きな混乱や長いコーションラップもない比較的平穏な24時間でした。予選で清水がクラス総合74位・クラス8番手のタイムを出したSUBARUインプレッサWRX STIは、5月23日午後4時に同じく清水のドライブでレースをスタート。吉田、服部へとステアリングをつなぎ、4時間経過後の午後8時には総合51位・クラス5位となりました。ここまでメジャーなトラブルはありませんでしたが、ピットで外れかけた吸気系パイプの修復に数分をロスしました。松田までのドライバー交代が一巡したのち、深夜0時前に清水がピットインしてきました。他車と接触したことにより、ダメージを負ったボディリペアとサスペンションアームの交換で約25分程度をロス。クラス8位へと後退します。しかし、その後は大きな車両トラブルも、ミスやアクシデントに巻き込まれるもことなく自らがたてたレースプランに従って周回を重ねていきました。その結果、23時間目には同一クラスの先行車の背後に迫り、追い抜く勢いを見せてSUBARUピットを湧かせました。しかし、終盤にペナルティを受けることとなり、逆転は叶わず。24時間後の午後4時に最終ランナーの服部がチェッカーフラッグを受け、SP3Tクラス5位、総合33位完走の記録を残しました。総周回数は前年より9周多い133周でした。
MACHINE
- ベース車両
- SUBARU インプレッサ WRX STI(GRB型)
- 全長/全幅/全高/
ホイールベース - 4,415mm / 1,795mm / 1,435mm / 2,625mm
- 車両重量
- 1240kg
- エンジン
- EJ20 BOXER DOHC 16バルブ AVCS ツインスクロールターボ
- 総排気量
- 1,994(cc)
- 最高出力
/最大トルク - 320ps@5500rpm /47kgf-m@3000rpm
- トランスミッション
- 6MT
- クラッチ
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- ステアリング
- ラック&ピニオン式
- タイヤ / ホイール
- DUNLOP / BBS 18インチマグネシウム鍛造ホイール
- ダンパー
- BILSTEIN
- ブレーキ
- BREMBO(フロント4ポット、リヤ2ポット)
- ブレーキパッド
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