2012

SUBARU WRX STIはSP3Tクラス連覇を達成

RESULT

RESULT
SP3T CLASS1
総合28
DRIVERS
  • YOSHIDA TOSHIHIRO
  • SASAKI KOTA
  • ENGELS MARCEL
  • VAN DAM CARLO

DETAIL

2012年のニュルブルクリンク24時間レースには、前年同様GVB型SUBARU WRX STI 4ドアをベースとしたNBRチャレンジマシンでエントリーしました。ドライバーは、ベテラン吉田寿博、SUPER GTレギュラーの佐々木孝太、カルロ・ヴァン・ダム(オランダ)と地元ドイツのマルセル・エンゲルスのラインアップです。SP3Tクラスで初優勝を果たした体制を大きく変えず、マシンは前年実績をベースに改善を施した改良版です。主に徹底した軽量化に時間を費やしました。
決勝レースは、5月19日午後4時過ぎにスタートしました。SP3Tクラス3位から佐々木のドライブによりスタートしたSUBARU WRX STIは、スタート直前に同クラス上位の車両が脱落したため2位でオープニングラップをクリア。その後、9周毎にヴァン・ダム、エンゲルス、吉田の順に交代しながら周回を重ね、33周目にはクラストップのVWシロッコを抜いて首位に立ちます。その後ナイトセクションへと入り、コース上ではスピンアウトやクラッシュなどのアクシデントが多発しますが、それらを尻目にWRX STIは2位との差を広げていきます。
ところが、午前1時過ぎにピットインした際、左フロントハブのガタが発見されました。これの修復と念のためのブレーキローターおよびキャリパーを交換してチームはWRX STIをコースに戻します。約1周分近くをタイムロスしてしまいましたが、SP3Tクラス2位との差は十分にあり、逆転されることはありません。朝6時過ぎには雨が降り出し、多くの車両がコースアウトしてダメージを受けるなど混乱しましたが、SUBARU WRX STIはAWDの安定性を武器に安定した周回を続けることができました。
朝9時半過ぎ、吉田が走行中に異臭に気づきピットイン。点検した所、オイル漏れが発見されました。発生個所がエンジンルーム内だったため、STIピットには緊張が走りますが、応急処置によりこのトラブルは解決しました。ここで約30分間をロスしたものの後続車両は追いつけず、クラスリードを保ってレースに復帰します。その後はトラブルなどなく残りの時間を走り抜き、午後4時過ぎにチェッカーフラッグを受けました。SUBARU WRX STIが24時間で走破したのは136周(3451.4km)で、2011年に続きSP3Tクラス連続優勝を果たしました。
STI NBRチャレンジチーム監督の辰己英治は、「今年はパーフェクトなレースをお見せしたいと思っていましたが、蓋を開けてみると大変タフなレースで、我々のマシンにもトラブルが次々と起こりました。そのため、エンジン回転を抑えるなどドライバー達にフラストレーションのたまる走りを強いたのは申し訳なかったです。しかし、トラブルを乗り越え、再びクラス優勝を勝ち取ったことは大変意義のあることだと思います」と語っています。

MACHINE

ベース車両
SUBARU WRX STI (GVB型)
全長/全幅/全高/
ホイールベース
4,605mm / 1,835mm / 1,375mm / 2,625mm
車両重量
1,200Kg
エンジン
EJ20 BOXER DOHC 16バルブ AVCS ツインスクロールターボ +φ38リストリクター
総排気量
1,994(cc)
最高出力
/最大トルク
250kw(340PS)/5,500rpm 461Nm(47kgf・m)/3,000rpm
トランスミッション
6MT
クラッチ
-
ステアリング
ラック&ピニオン式
タイヤ / ホイール
DUNLOP / BBS 18インチアルミ鍛造ホイール
ダンパー
BILSTEIN
ブレーキ
AP(フロント6ポット、リヤ4ポット)
ブレーキパッド
-