Heritage

STI Sport本来のコンセプトを守りながら、 「動的質感」と「静的質感」をより研ぎ澄ました「STI Sportの完成形」を目指したコンプリートカー。その進化を表すために、音楽において半音を上げることを意味する記号「♯」（シャープ）とネーミングした。どんなクルマでも、ドライバーの操舵に対しクルマの反応にほんの僅かな遅れがある。その遅れは、ドライバーの意思とクルマの反応にズレが生み、運転の愉しさ、気持ちよさを感じることができない。STI Sport ♯は、この遅れを徹底的に小さくするチューニングを行った。思い描いた走行ラインを思い通りに走れるといった、STIが目指している「運転が上手くなるクルマ。」それに相応しいハンドリング性能を実現するべく、「動的質感」の向上として、 S209の走りにも大きく寄与した、STI国内コンプリートカー初採用のフレキシブルドロースティフナーリヤ、車体へ締結するブラケットの剛性をチューニングしたフレキシブルタワーバー、そしてフレキシブルドロースティフナーフロントを装着した。STI Sportと比較して、ステアリングを切ってから横Gが発生するまでの時間を10%低減、ロールスピードも4%低減した。更に、吸排気系のチューニングとして通気抵抗を低減したエアクリーナーエレメントとマフラーを採用し、加速中のエンジントルクを最大で約10%（STI実験値）向上させている。雑音や騒音が大きいと純粋にドライビングを愉しむことができない。また「静的質感」の向上として、フロアに採用している遮音材の厚みを増し、スペアタイヤパン内に配置している防振材について、制振効果が高い素材を追加した。
改善効果としては、STI Sportと比較し、ロードノイズ（200Hz）を前席-0.6dB、後席-0.5dB低減。会話明瞭度においても向上が確認できた。振動や騒音を低減したストレスを感じさせない快適空間でスポーツフィールを愉しむことができる。